1972 年 21 巻 6 号 p. 333-337
Fe (OH) 3共沈による239Puの水溶液からの除去傾向を求めるため, pH, Fe (OH) 3濃度, 共存電解質 (NaNO3) 濃度および239Pu濃度が239Puの除染係数に与える影響を調ベた。さらに, 長寿命核分裂生成物 (137Cs, 90Sr-90Y, 144Ce, 95ZT-95Nb, および106Ru) の共存が, 239Puの除染係数に与える影響を調べるとともに, 239Puおよび上記の核分裂生成物のおのおのについて, 2回除去の有効性を検討した。その結果, 239Puの除染係数は, pH8~12, 共存電解質濃度0.1~1.0Mの範囲でほぼ一定値 (3~4) ×102となり, 239Pu濃度および核分裂生成物の共存の影響は, 受けないことが明らかとなった。