1973 年 22 巻 10 号 p. 561-565
従来, 凍結全身オートラジオグラフィにおいては約1kg程度の動物までが限度とされ, その方法は非常に熟練した技術が必要であった。入手できる刀, X線フィルムおよび装置のスペース等を考慮しスライス面積を200mm×400mmとすることにより, 209~5kgの動物の全身切片を作製することができる中型ミクロトームを開発した。
一方, 切片の採取に関しては研究者の経験的な好みにより市販の粘着テープが使用されていたが, オートラジオグラフィの特性上, とくに低温 (-100~-25℃) において強い粘着性を示す専用の切片採取用テープを開発した。
この結果, この両者を使用してだれでも容易に凍結全身動物の切片を調製しうる。