1973 年 22 巻 2 号 p. 65-71
Electrolysisによる99mTcの標識が, albuminなどのタンパク以外にも応用できることを見出し, 99mTc-EDTA, 99mTc-Sn-hydroxide complexについて検討した。電極は, cathodeにPt, anodeにSn, Zrを使用して検討した結果, anodeにSnを使用することにより94%以上の収率を得ることができた。また, 動物実験の結果, 99mTC-Sn-hydroxide complexは, そのほとんどがliverに取り込まれ, 一方, 99mTc-EDTAは, 169Yb-DTPAと比較検討の結果, blood clear-anceに非常にすぐれた相関性を示し, おのおのliver scanning agent, GFRの測定用としてすぐれていることがわかった。しかも, この標識法は, 電解液に0.9%NaCl soln.を使用しているため, bufferなどによる後処理が不必要であり, 99mTc標識法として非常にすぐれていると考えられる。