RADIOISOTOPES
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Radioassayによる血中ビタミンB12定量法について
与那原 良夫高原 淑子桐村 浩福井谷 祐一川戸 正文伊藤 宗元
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1974 年 23 巻 1 号 p. 10-15

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抄録

Sephadex intrinsic factor complexをbinderとしたcompetitive binding analysisによる血中ビタミンB12の定量を行なった。25~1600pg/mlの範囲でゆるやかなsigmoid型の標準曲線が得られた。正常者および各種血液疾患患者における血中B12濃度を測定したところ正常50例での平均は, 564.6±261.3pg/ml (210~1200) であった。またFAH4 (tetrahydrofolate) 負荷後の血中B12濃度の経時的変動を検討したところ, 再生不良性貧血, ネフローゼ, パンチ症候群では注射後2~4時間に低値を示した。本キットは, 再現性, 回収率は良好であり, 操作が簡略で多数の検体を比較的短時間で処理しうることから一般化されうるものと考えられる。

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