RADIOISOTOPES
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血中T3測定用RIAキット (Seralute-Total T3 RIA) の基礎的の検討と臨床応用
土井 啓山本 智英
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1975 年 24 巻 11 号 p. 769-773

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抄録

RIAを利用した血清T3測定用キット (Seralute-Total T3 RIA) の検討を行ない, 臨床例において血清T3測定を行なった。被験血清 (100~200μl) と, 125I-T3-アルカリ溶液をSephadex G25小カラムに添加, T3, 125I-T3をカラムに吸着させたのち, 抗T3抗体を加えインキュベート, のちカラムを洗い残置する125I-T3を計測 (遊離分画) , 標準曲線よりその濃度を推定した。最小検出濃度, 10ng/dl, 測定内および測定間の変動係数3%といずれも良好であった。臨床例の測定値は健常者, 159±29ng/dl (n=40) , 甲状腺機能低下症, 65±31ng/dl (n=20) , 同亢進症, 450±174ng/dl (n=20) , 妊娠, 224±38ng/dl (n=10) , 血漿サイロキシン結合グロブリン増加症, 224~328ng/dl, 血漿サイロキシン結合グロブリン減少症50~98ng/dl, ネフローゼおよび肝硬変, 58~115ng/dlであった。

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