1975 年 24 巻 12 号 p. 867-873
肺疾患患者6名, 正常者7名を対象として, 133Xeを用いた換気steady state法により, 24小分割肺野について, ventilation index (VI) , perfusion index (PI) , clearance half time (T1/2) を求め, 臨床症状, 総合肺機能成績, X線像との比較を行ない, 臨床面における有用性について検討した。本法では, VIは局所FRC比を反映しており, PIによる血流分布の変化と併わせて, 病態像の解明には利点を有している。また, T1/2はとくに慢性閉塞性肺疾患の障害部位の広がり, 程度を示す再現性の良い指標として重要であり, 他の肺疾患についても, over allで表わされない限局した換気障害の検出が可能であり, 臨床的にきわめて有用である。