1975 年 24 巻 2 号 p. 97-103
cAMPのラジオイムノアッセイにおいて, 従来使用されていなかったdextran-coated charcoal (DCC) が一定の条件下で, 遊離cAMP (F) と抗体結合cAMP (B) の分離に有効なことを知り, これを利用して簡便かつ経済的なアッセイ方法を確立した。すなわち反応液へのDCC添加接触後, 4分間以内ではFのみが定量的に吸着され, Bはほとんど吸着されないので, この条件下でDCCによるFとBの分離を定量的におこなうことに成功したのである。この方法で得られたデータはセルロースエステルフィルター分離法で行なった他の実験データとよく一致した。この方法によりcAMPのイムノアッセイをbinding assayと同じように, 簡便かつ安価に行なうことが可能になった。