1976 年 25 巻 1 号 p. 24-30
メルカプト化合物8種類をとりあげ, electrolysis法およびelectrochemical法を用いて99mTc標識の検討をおこない, さらに標識化合物のマウスにおける体内分布を求めた。いずれの化合物も最適条件においては80%以上の標識収率を得た。体内分布については, 腎に集積するもの, 肝と腎に集積するもの, 臓器集積性を有せず速やかに排泄されるものの3つに大別された。腎スキャニング剤としては99mTc-ジメルカプトコハク酸が最も優れており, 投与後3時間で55%/g organの腎集積性を有し, ついで99mTc-チオリンゴ酸が比較的良好であり, 同じく15%/g organであった。