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環境試料中の137Csの迅速定量法
―モリブドリン酸アンモニウムカラム分離による137Csの精製―
野中 信博佐藤 兼章樋口 英雄浜口 博
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1976 年 25 巻 10 号 p. 599-602

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抄録

天然放射性核種である40K, 87Rbの寄与を除き137Csを迅速定量するため, モリブドリン酸アンモニウムとガラス繊維混合物カラムを用いる方法を検討した。0.5M硝酸アンモニウムでカラムよりカリウム, ルビジウムを溶離したのち, カラムを水酸化ナトリウムで溶解し, モリブデンを除去後, ヘキナクロロ白金 (IV) 酸塩としてCsを回収した。本法によるセシウムの分離に要する時間は, 通常のBio-Rex陽イオン交換分離法の13時間に比べて, 5時間であった。全操作を通じてセシウム担体の化学回収率は90%以上であった。
本法によるミルク, 野菜, 日常食, 海藻中の137Csの分析結果は, 従来の方法と良い一致をみた。

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