1976 年 25 巻 10 号 p. 603-607
比較的大容量の生体試料の測定の目的で, NaI検出器を上下対向に設置し“peak+scatter”測定法を用いたgeometry-independent counterをGibbsらの測定器に若干の改良を加えて試作し, その性能の基礎的・臨床的検討を行った。
直径13cmの試料容器を使用し, 131Iを用いた測定精度の検討では, 液状の試料ならば500ml程度まで容量や均一性に無関係に, また固形の試料のように形状の異なる場合は周囲に試料と同じ高さだけ水を加えることによって±5%以内の精度で測定が可能であった。試料の調整を必要とせず比較的大容量まで簡単に測定できるため, 臨床における尿や糞便の測定, 動物実験のradioassayなどにきわめて有用である。