RADIOISOTOPES
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肺がんの2核種Subtractionによる診断
―重みつき平滑化処理による197HgCl299mTc-HSAとのサブトラクション・シンチグラム―
藤井 忠重金井 久容半田 健次郎草間 昌三滝沢 正臣矢野 今朝人
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1977 年 26 巻 8 号 p. 541-546

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抄録

肺がん診断の一環としてシンチレーションカメラーミニコンピュータシステムを用いて197HgCl2の腫瘍シンチグラフィ, 197HgCl299mTc-HSAによるサブトラクション・シンチグラフィを実施し, 画像処理として重みつき平滑化処理を行い検討した。単純移動平滑化処理に比し, 重みつき平滑化処理により, 各画像の画質の向上がえられた。サブトラクション・シンチグラムにより非特異的な集積が除去され, とくに肺門・縦隔部における転移・浸潤の診断に有用であった。197HgCl2の腫瘍シンチグラムとサブトラクション・シンチグラムを併用することにより, 197HgCl2の集積の意味づけが判断しやすくなり, たがいの画像を読影するうえに有用で, 肺がんにおける補助診断法としての価値を認めた。

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