1978 年 27 巻 6 号 p. 318-323
厚い隔壁を有する高エネルギー用コリメータにより発生する偽像を除去するために, ガンマカメラの位置信号X, Yを周期的に変化する三角波に乗せることによって, 電気的に位置信号を振らせる方法について検討した。ガンマカメラの解像力の劣化をできるだけおさえ, しかも偽像を最少にするために位置信号の至適な振動幅の調整は, 位置信号を処理することによって得られたline spread functionの空間周波数特性を, 計算によって求められたコリメータを含むガンマカメラの総合解像力を半値幅にもつガウス分布の空間周波数特性に近づくように三角波の振幅と周波数を試行錯誤的に変えて行った。ファントム実験から偽像除去に関しほぼ満足すべき結果を得た。