RADIOISOTOPES
Online ISSN : 1884-4111
Print ISSN : 0033-8303
ISSN-L : 0033-8303
チェレンコフ光による血液中32Pの測定
成瀬 克子吉川 春寿
著者情報
ジャーナル フリー

1978 年 27 巻 9 号 p. 530-532

詳細
抄録

チェレンコフ光利用による血液中32Pの放射能測定法について検討した。
測定条件としては10~12mlの溶液を液体シンチレーションカウンター用ガラスバイアルに入れゲイン50%, ウインドウ幅50~1000で液体シンチレーションカウンターで測定した。除タンパク剤, ヌクレオチド・リン酸, 糖類の添加は着色していないかぎり32Pの放射能測定に著しい影響はなかった。血液中32Pの放射能測定ではミクロキェルダールフラスコを使用すれば血液, 60%HCIO4 2.2ml, 30%H2O20.5~0.7ml, 200℃よりやや低目で30~60分加熱酸化で, 血液0.5mlまで試みたがよい結果であった。また血液をバイアル中で酸化する場合は60%HClO40.21ml, 30%H2O20.9ml, 80℃ 60分以上加熱で満足すべき結果が得られた。大量の血液を使用するときはミロクキェルダールフラスコ中で酸化し, 多数の血液サンプル中32Pを測定する場合は簡便なバイアル中で酸化する方法を用いれば効果的な測定が可能となる。

著者関連情報
© 社団法人 日本アイソトープ協会
前の記事 次の記事
feedback
Top