RADIOISOTOPES
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3'-Methyl-4- (dimethylamino) azobenzeneラット投与期間中におけるグルコース代謝のラジオレスピロメトリーによる解析
―〔1-14C〕glucoseを用いたラジオレスピロメトリー―
小島 周二石井 長敏志気 保子久保寺 昭子
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1979 年 28 巻 8 号 p. 489-493

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抄録

3'-Methyl-4- (dimethylamino) azobenzene (3'-Me-DAB) 投与初期において五炭糖リン酸回路による糖代謝の活性化をわれわれはさきの報告にて予測した。今回, 前がん状態肝における, この非解糖系回路による糖代謝の活性化を, 1および6位標識グルコースを用いたラジオレスピロメトリーにて明らかにした。〔1-14C〕glucoseによるラジオレスピロメトリーにおいて, peak timeは3'-Me-DAB投与後2週目まで著しく遅れたが, 3週目でほぼ正常値を示し, 逆に4週目で早まり, 5, 6週目ではふたたび正常の速さとなった。peak height, yield valueはいずれもpeak timeの変動とともに変化し, 早まるさいには増加し, 遅れるさいには低下した。一方呼気排泄14CO2のC-1/C-6比は4週目で1.52まで上昇した。またG-6-PD活性も4週目で最高値を示した。

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