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中性子放射化分析における酸化還元不足当量法
―金属スズ中のアンチモンの定量―
神原 富尚鈴木 諄亮吉岡 濶江中村 俊夫
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1980 年 29 巻 12 号 p. 590-593

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抄録

高純度の金属スズ中のアンチモンの定量法として中性子放射化分析を適用した酸化還元不足当量法を検討した。不足当量分離はアンチモン (III) を不足当量の臭素酸カリウムにより酸化したのち, 過剰量のBPHAを用いて未酸化のアンチモン (III) の抽出分離により行った。ヒ素 (III) のような臭素酸カリウムを還元する不純物の存在はアンチモン (III) と臭素酸カリウムとの定量酸化に影響を与えるが, 本法では, 多量のアンチモン (III) キャリアを加えたのち不足当量酸化するため, この影響は無視できた。本分析法により, 実際に試薬化学級の金属スズ中のアンチモンの定量を行ったところ, マトリックス元素の分離を必要とせず, しかも, 分析所要時間が約1時間と短時間であった。

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