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浮遊帯溶融精製および陰イオン交換法によって精製したニッケルの中性子放射化分析
一色 実薬師寺 健次菊池 利明佐藤 正樹柳沢 栄治井垣 謙三溝畑 朗真室 哲雄辻本 忠
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1981 年 30 巻 4 号 p. 211-216

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抄録

各不純物元素に対する精製効果を調べるために, 浮遊帯溶融精製法および陰イオン交換法によって精製されたニッケルについて中性子放射化分析を試みた。その結果, 真空中での浮遊帯溶融精製では, Se, Sb, Ta, Sm, Tb等に, 偏析効果が認められ, 同時に, Na, Sc, Cr, Zn, As, Ag, Sb, Hgについては蒸発による精製効果のあることが明らかとなった。市販ニッケルに多く含まれているFe, Coは浮遊帯溶融精製では除去されず, 陰イオン交換法の適用が有効であり, また, Zn, Mo, Hg, Th, Uについても陰イオン交換法による除去が可能であることが分かった。

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© 社団法人 日本アイソトープ協会
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