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各種金属を投与したラット肝臓メタロチオネイン画分中の結合金属元素
志野木 正樹中澤 三由紀福田 佳代子森 五彦
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1982 年 31 巻 2 号 p. 78-81

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抄録

種々の金属元素 (Cd, Co, Cu, Hg, Se, Zn) を投与したラット肝臓メタロチオネイン画分中の6元素, Cd, Co, Cu, Mn, Se, Znを放射化分析によって分析し, その金属結合について検討した。
Cd投与により, CdとZnの濃度は増加し, CoとSeの濃度も, それらの元素を投与することにより増加した。反対に, Seを投与するとCdとCuの濃度は減少した。これらのことから, もしも, メタロチオネインが存在しているならば, CoとSeはそのメタロチオネインに結合し, また, Seの存在はメタロチオネインへのCdとCuの結合に影響を与え, さらにCd-チオネインの生成にも影響することが考えられる。

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