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経直腸粘膜リンフォシンチグラフィの臨床的有用性
洪 誠秀徳元 善昭河合 恒雄高橋 孝高橋 清治野村 悦司山田 康彦矢部 仁梅垣 洋一郎
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1983 年 32 巻 11 号 p. 546-550

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抄録

99mTc-レニウムコロイドを, 直腸粘膜下または肛門部皮下に注入する方法のリンフォシンチグラフィを検討した。経足背式に比べ, 傍大動脈, 総腸骨動脈領域の描出の改善が見られた。内腸骨動脈領域の描出率は, 経直腸式78.1%, 経肛門式27.3%であり, 内腸骨動脈領域をみるためには経直腸式である必要があることが分かった。リンパ節転移の検出能は, 延べ131領域について, 領域ごとでは, sensitivity 84.0%, specificity 89.6%であり, 27症例について症例単位ではsensitivity 90.9%, specificity 62.5%であった。検出能は不十分であるが補助診断としてはおおいに有用と思われた。

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