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55Mn (P, 4n) 52Fe反応による52Feとミルキングによる52mMnの生産
鈴木 和年
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1985 年 34 巻 10 号 p. 537-542

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抄録

73MeVプロトンを用いて55Mn (p, 4n) 52Fe, 55Mn (p, n) 55Fe反応の励起関数測定を行った。52Feの反応断面積の最大値は54MeVで1.4mbであった。Thick target yieldは24.8MBq/μAh (670μCi/μAh) で出ロエネルギーを39MeVにしたときの55Fe混入率は照射終了時 (EOB) で0.45%と推定された。生産用には60-44MeVのプロトンを用い, 核種純度99%以上, 放射化学収率70-92%で52FeCl3を得た。52mMnは陰イオン交換樹脂に吸着させた52Feを6N-HClで溶出することにより, 繰り返し回収できた。核種純度は99.9%, 収率は期待値の86%程度であった。52Fe中の55Fe混入量は52Feと55Feの壊変時に放出されるMnのKα-X線の崩壊曲線を解析することにより, EOBから1-2日で決定できた。

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