1985 年 34 巻 4 号 p. 207-213
大気中に含まれているトリチウムガス (HT) およびトリチウム水蒸気 (HTO) を連続的に分離測定する方法について, 多孔質バイコールガラス管を用いて追究した。その結果, 低湿度の空気中にHTあるいはHTOが含まれている場合, HTはHTOに比べ圧倒的に速く多孔質パイコールガラス管を透過し, そのさい, 多孔質バイコールガラス管の温度を高くすると, その傾向はいっそう助長された。また, 高湿度の空気中にHTが含まれている場合, 多孔質パイコールガラス管の温度を高くすると, 水蒸気の影響を受けにくくなり, HTはすみやかに分離された。