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アクチバブルトレーサ法による深層地下水の流動調査
田部井 健杉浦 勉佐藤 乙丸前田 文彦畔柳 誠
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1985 年 34 巻 9 号 p. 473-479

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抄録

深層地下水 (70℃) の流動調査に適したアクチバブルトレーサを選択するため, まず地下約1000mから採取した岩石に対するインジウムとジスプロシウム化合物 (硝酸塩とキレート錯体) の吸着損失をバッチ法とカラム法とで調べた。つぎに, トレーサとしてDyキレート錯塩 (Dy-DTPA) とIn-DTPAを実際の還元井に各1kg投入し, 112mの距離にある生産井においてトレーサを含む熱水の再湧出を観測した。その結果, 11000m3と21000m3揚水したときにDy-DTPAとIn-DTPAはそれぞれ最大濃度として0.9μg/lと0.4μg/lで検出された。これから, In-DTPAのかなりの部分が吸着か化学的な分解により失われた可能性があるが, Dy-DTPAはそのような損失がほとんどなく, 目的の対象に対してトレーサとして有用であることが認められた。

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