1986 年 35 巻 9 号 p. 461-466
多変量解析法による新しい品質管理法を考案した。本法をradioallergosorbent test (RAST) の統計的な誤差, 定性法における問題点の抽出に応用した。RASTのduplicate計測データを主成分分析法で, 各アレルゲンの判定とその分布における有意な領域を求めて, 力価の違いを解析した。つぎにマハラノビスの距離の計算法を応用して, 食餌性抗原の判定区分に及ぼす誤差の影響について解析した。
各計測対象に対して複数の見方から論じた方が有利であると考えられる場合, 多変量解析法が有効である。