1987 年 36 巻 4 号 p. 169-175
14Cおよび3H-5-フルオロウラシル (5-FU) の実用量 (14C: 1.85MBq/kg, 3H: 3.7MBq/kg) とその40倍量をそれぞれマウスに3日間連続腹腔内投与した場合の生物学的放射線効果の影響について検討した。その結果, 14Cおよび3H-5-FUの実用量の40倍量を投与しても吸収, 分布, 排泄などの研究においては生物学的放射線効果についての考慮をとくに要しないことが示唆された。しかし, 造血系組織に関与する場合においては放射線の影響は無視できないことを認めた。