1987 年 36 巻 5 号 p. 227-231
シンチレーションカメラによる腸管からの47Ca吸収率の測定を試みた。健康成人8例 (男性: 5例, 女性: 3例, 平均年齢37.6±9.5歳) の腸管47Ca吸収率は52.0±3.8%であり, 原発性副甲状腺機能亢進症は74.3%と高値を, 特発性副甲状腺機能低下症の2例は30.4, 32.7%と低値を示した。
本法はシンチレーションカメラを所有する施設において, 前処置を必要とせず, 簡便にしかも4日間の短期間で施行でき, 腸におけるCa吸収動態を検討するルーチン検査として十分役立つものと考えられた。