1987 年 36 巻 7 号 p. 332-339
長半減期核種の一つである129I (半減期: 1.57×107年, 放出放射線: β-線, X線およびγ線〔39.6keV〕) の経根吸収経路による農作物への移行を研究するため, 131I (半減期: 8.04日, 放出放射線: β-線およびγ線〔364keVほか〕) をトレーサとして水耕実験を行った。ポット栽培試験を実施するに当たっての問題点について検討し, 131Iの作物体内分布を求めた。さらに, 農作物の可食部への移行速度を求め, その作物間差から, 129Iの被曝評価上, クリティカルと考えられる農作物の選定を試みた。