1990 年 39 巻 7 号 p. 298-303
Ni, Cr, Mgの含量が多い蛇紋岩風化土壌に生育したアカマツ, コナラ, リョウブに含まれる元素のうち, Mg, Ca, Cr, Mn, FeおよびNiの含量を中性子放射化分析法と原子吸光分析法によって測定した。これらの樹木では, 木部より葉中の方が元素含量が高かった。コナラとリョウブは土壌中の酸可溶性Niの組成をよく反映しており, アカマツは蛇紋岩風化土壌の元素組成の特徴をよく表していたので, これらは土壌環境の指標になり得ることが分かった。