1991 年 40 巻 7 号 p. 265-272
異なる形状, 有効体積 (Va) , 相対効率 (εr) を持つ多くのGe検出器の全エネルギーピーク効率 (εp) を測定した。Vaの関数としたεp曲線の傾き (S) に対する経験則を再検討した。その結果, Vanoらの経験則は概ね妥当であるが, Hnatowiczによる計算式は過大評価していることが分かった。
Vaとεrとの間の強い相関関係が, Va=7.98εr0.810と見い出され, εrに対する新しい経験則が, S=-0.494log10εr+1.55と表された。光電吸収によって終了する多重コンプトン衝突の概念に基づく全ニネルギーピーク効率や相対効率に対する簡単な模型が導入された。その計算結果は今回の経験則と比較された。