RADIOISOTOPES
Online ISSN : 1884-4111
Print ISSN : 0033-8303
ISSN-L : 0033-8303
低レベル運動併用のdipyridamole負荷TI心筋スキャンにおける逆再分布現象の検討
小野口 昌久高尾 祐治村田 啓小宮山 伸之丸野 広大大竹 英二
著者情報
ジャーナル フリー

1993 年 42 巻 11 号 p. 624-628

詳細
抄録

低レベル運動併用のdipyridamole負荷Tl心筋スキャンにおける逆再分布現象 (RR) の成因を調べるために虚血性心疾患73例 (219領域) を対象に冠狭窄, 心筋障害, および血行再建 (CABG) の有無について検討した。RRは, 血行再建 (CABG) 群では55領域中10領域 (18.2%) に, 非血行再建群では150領域中4領域 (2.7%) にみられ, 血行再建を行ったものに多かった (p>0.01) 。また, 血行再建群でRRを認めた領域はすべて心筋障害を有していた。以上より, RRは障害心筋が混在し, かっ残存心筋への血流が比較的良好な部位に多いことが示唆された。

著者関連情報
© 社団法人 日本アイソトープ協会
前の記事 次の記事
feedback
Top