1993 年 42 巻 3 号 p. 151-156
虚血性心疾患を疑い冠動脈造影 (CAG) を施行した35例に対しATP負荷201Tl心筋SPECTを実施した。ATPは0.16mg/kg/minにて5分間持続静注し, 投与開始3分後に201Tlを静注した。ATP投与により血圧は有意に低下した (p<0.01) 。副作用は胸痛を26%に認め, またST低下 (9%) と2度AV block (6%) を認めた。冠動脈病変の診断能はsensitivity 82%, specificity 90%と良好であり, 本法は虚血性心疾患患者の評価にさいし有用と考えられた。