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限定された測定データを用いたブートストラップ法による線量分布の再構成
ミヘエンコ セルゲイエロフィーバ スベトラーナ小佐古 敏荘
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1994 年 43 巻 10 号 p. 595-604

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抄録

本論文はブートストラップ法を, 限定されたデータしかない状態での二次元線量分布の再構成に用い, 実際の場に応用している。チェルノブイル原子力発電所の近くのエリアでの, わずか18の測定データを30×60のグリッドの解析に用いた。この結果により, ブートストラップ法を二次元再構成に実際に適用するについての基本的知見が得られた。他方, 一次元でのシミュレーションも行われ, スチューデントt分布による方法, 通常のブートストラップ法, および重み関数を付けた改良ブートストラップ法の三つの技法の特性を比較した。この比較により信頼区間の評価, 重み関数の付いた改良ブートストラップ法, 手法の信頼性に関する知見が得られた。データの数が少ない場合のブートストラップ法の有用性が明確になった。

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© 社団法人 日本アイソトープ協会
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