抄録
pHの異なる水溶液からの125Iの1時間当たりの飛散率と飛散した125Iの活性炭カートリッジによる捕集効率を測定した。
一般的な生化学的な使用の条件下における飛散率 (自然飛散率) は, アルカリ性溶液, 中性溶液および酸性溶液でそれぞれ (3.74±1.19) ×10-4 (h-1) , (4.27±1.90) ×10-4 (h-1) および (6.31±2.05) ×10-4 (h-1) であった。一方, 溶液を蒸発乾固した場合の飛散率 (強制飛散率) は, 自然飛散率より100-1000倍高くなった。自然飛散の場合, 飛散の発生部に最も近い一段目の活性炭カートリッジに飛散したヨウ素の90%が捕集され, 二段目および三段目のカートリッジには125Iの放射能は認められなかった。