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酸素安定同位体比および希土類元素, トリウム, ウラン濃度から見た新潟県における降水の特徴
狩野 直樹菊池 武大坂本 信生今泉 洋村山 等家合 浩明大泉 毅
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2006 年 55 巻 6 号 p. 307-317

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抄録

新潟県における降水の特徴 (あるいは起源) を探求するため, 降水試料中の酸素安定同位体比及び微量金属元素 (希土類元素, Th, U) 濃度を測定した。降水試料は県内3地点において, ろ過式バルクサンプラを用いて, 2003年12月から2004年12月の1年間, 2週間ごとに採取した。
その結果, 主として以下のことが明らかになった。 (1) 梅雨期において, 降水中のδ18O値は最も低くなった。 (2) δ【18】O値に関して, 本研究において“内陸効果”と“雨量効果”が概して見られた。他方, “温度効果”は冬季においてのみ顕著に見られた。 (3) 降水中の微量金属元素の濃度は春季に増加した。 (4) 降水中の希土類元素には, 人為起源も無視できないものの, 海洋起源の他, 地殻起源によるところが大きいと考えられる。

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