鉄道工学シンポジウム論文集
Online ISSN : 2759-1492
鉄道工学シンポジウム論文集
講演概要 台湾鉄道の運輸施設に見られる日本統治時代の影響
小原 優輝鍋島 康之
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2024 年 28 巻 1 号 p. 21-24

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抄録

 台湾の鉄道は日本統治時代に大きく発展を遂げたといわれている.台湾の鉄道自体は清朝時代にすでに完成していたが,その状態は極めて悪く,台湾の北部にのみしか路線がなく,南方進出の拠点,台湾島内の産業活性化には到底満足のいくものではなかった.日本統治下に入ってから,縦貫線を皮切りに多くの路線と駅が開業し,台湾の鉄道と経済・産業は飛躍的に発展した.光復後,台湾が中華民国の統治に置かれてからも,日本統治時代の鉄道システムを継承しているため,至る箇所で日本統治時代の影響を見ることができる.本稿では,特に日本統治時代の影響が顕著な駅舎と運輸システムに注目し,日台間の差異とその差異が生じた要因について考察する.

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