日本信頼性学会誌 信頼性
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二値データ観測に基づく信頼性寿命評価のための最適試験計画
岩本 大輔鈴木 和幸
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2002 年 24 巻 2 号 p. 183-191

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抄録

製品の信頼性を保証するうえで信頼性寿命試験は必要不可欠である。しかし信頼性寿命試験においては、試験中の試料の状態(正常,異常)が逐次わかる場合と、半導体の恒温槽を用いた試験や、消火器、自動車のエアバッグなどのように試験中の状態が逐次把握できず、試験終了時にのみ正常か異常かの二値データのみが観測できる場合も少なくない。この類いのデータへの試験計画に関する研究は、様々な寿命分布に対して行われているが、母数既知の場合においても、観測回数、観測時点、試料数のいずれかを固定し全体としての最適性を論じていない。そこで本研究ではこれらを固定せずに、二母数寿命分布に関する最適試験計画について考察を行い、以下の結果を得た。すなわち、最適な異なる観測時点の数としては2回で良いこと、各1回の観測に配分する試料個数は全体の試料個数の半分で良いことである。

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© 2002 日本信頼性学会
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