日本信頼性学会誌 信頼性
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民生機器における実装技術からみた信頼性(信頼性試験)
谷口 芳邦
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2002 年 24 巻 5 号 p. 381-388

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抄録

エレクトロニクス商品のプリント配線板に電子部品を主にはんだ付けで接合する実装技術の分野における信頼性評価の対象はもっぱら「はんだ接合部の故障(断線)」と「電子部品の故障」,「プリント配線板の故障」に大別される.この中でも実装技術として多く取り組まれているのは,はんだ接合の信頼性評価である.はんだ接合部故障の原因としては製造工程のばらつきに起因する不完全なはんだ接合がそのまま流出した場合と,初期状態では良好なはんだ接続が形成されてはいたが,商品の使用による接合部へのストレスが蓄積し,やがて磨耗故障を起こす場合がある.後者に関しては温度サイクルや高温高湿保存といった環境試験を基軸にその接合寿命が評価され,改善されてきている.しかし携帯用商品では環境ストレスだけでなくスイッチ操作によるストレスや落下衝撃などのメカニカルなストレスによる故障が支配的となり,これらのストレスに対するはんだ接合部の耐久性を評価する事が信頼性評価として注目されている.

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© 2002 日本信頼性学会
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