2005 年 27 巻 4 号 p. 234-240
信頼性の歴史を辿って, その意味の変遷を考察した.信頼性は, (1)信頼性の概念と(2)信頼性の対象範囲のそれぞれが拡大しており, 前者は信頼性(耐久性)から始まり, 現在では信頼性・保全性と保全支援を含むディペンダビリティに拡張されている.(2)はアイテムの中身の拡張で, 現在は材料・部品からハードウエアとソフトウエアからなるシステムに至る範囲に拡張されている.次に, (2)に対するこれからの信頼性対象範囲について, 超短寿命製品, ユビキタスネットワーク, 情報サービスを取り上げて, 信頼性範囲を拡大するときの意味の拡張を考察した.