2006 年 28 巻 3 号 p. 134-137
ナノメータースケールの時代に入り,LSIもついに特性長が100nmを切り10nmへと向かって進み,物理的限界にますます近づいてきた感がある.スケーリングの速度はやや鈍り,スケーリング以外の性能向上の方策が種々導入されるようになってきた.ナノメータースケールのリソグラフィーも,光リソグラフィーから電子線,極端紫外線,X線,シンクロトロン放射光利用へと向かっている.ナノメータースケールのデバイスの構造,材料,不純物濃度,電位分布などの2次元面分布測定の手法が開発され,デバイス設計,動作解析,故障解析に利用されている.本稿では,IRTS2005をベースに,ナノテクノロジー時代のLSIの技術動向とナノメータースケール解析技術について概観する.