日本信頼性学会誌 信頼性
Online ISSN : 2424-2543
Print ISSN : 0919-2697
ISSN-L : 0919-2697
2値論理を用いて安全原則を考える(安全確保の実践)
蓬原 弘一
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 29 巻 2 号 p. 80-90

詳細
抄録

国際規格ISO13849-1(JIS B 9705-1)で示される制御システムの安全性確保の能力分類(カテゴリー)について第1章で説明する.第2章では,安全通報の基礎的原理として簡単な例を用いて,安全の通報とそれを伝達するためのエネルギーは一致すべきことを論理的に述べ,このシステムを安全確認型システムと呼ぶ.危険の通報とそれを伝達するためのエネルギーが一致するときは,危険検出型システムと呼んで,論理的に危険を誤って安全として伝える場合が存在することを示す.第3章では,上述の制御システムのカテゴリーで示される安全原則は,1970年代に日本で開発された単調論理の論理構造に該当することを述べる.第4章では,単調論理の国際規格への適用例を示す.すなわち,安全に関る一般的制御システムへの適用例を示し,次に国際基本安全規格ISO 12100-2で最も重要な規定として「機械の起動と停止」への適用と,人間工学原則遵守に関する人間/機械インタフェースへの適用の例が示してある.

著者関連情報
© 2007 日本信頼性学会
前の記事 次の記事
feedback
Top