2009 年 31 巻 7 号 p. 548-555
簡易な操作でリーク故障に伴い顕在化する論理故障の発生箇所を特定する診断技術を開発している.この技術はリーク故障によりもたらされた中間電位となった信号がトランジスタのゲート電極に印加したとき,そのデバイスの動作点が飽和領域に位置することから算出されるインピーダンス値を利用した方式であり,電圧値をベースとした診断技術である.CMOS回路の場合この動作は貫通電流回路網を形成する.そして貫通網を形成するトランジスタを抵抗体に置き換えることで,その網のインピーダンス分割比から出力論理を電圧値として取り出す.この診断方式を実故障品の診断に適用し,有効性を確認できた.