2013 年 35 巻 3 号 p. 140-146
近年拡大が続く海外鉄道市場では,鉄道製品の安全性・信頼性に関する規格に関して第三者による規格適合性認証が重要性を増している.この動向は第二次世界大戦以降,欧米中心に開発された,信頼性や安全性をマネジメントするという概念や手法が,欧州や国際標準化機関によって分野横断的に規格化され,鉄道分野ではさらに,稼働率と保守性をマネジメントの対象に加えた規格化が行われたことに端を発する.この種規格に対応するためには,製品が規格要求事項へ適合していることの証拠を文書化し,第三者機関により認証されることが重要である.欧州には既に多数の鉄道分野の認証機関があるが,日本でも一昨年,初の機関を設置し認証活動を開始している.