日本信頼性学会誌 信頼性
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オペレーティングシステムのエージングと若化(ソフトウェアのエージングと若化)
河野 健二山田 浩史
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2014 年 36 巻 1 号 p. 24-31

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抄録
オペレーティングシステムはすべてのアプリケーションソフトウェアの基盤となる重要なソフトウェアである.すべてのアプリケーションソフトウェアはオペレーティングシステムの機能を利用して動作するため,オペレーティングシステムに異常が発生すれば,それはすべてのアプリケーションソフトウェアに影響してしまう.一般のアプリケーションソフトウェアに比べ,オペレーティングシステムに発生する異常の頻度は比較的低いものの,その頻度は無視できるほど低いものではない.本稿では,Linuxオペレーティングを対象にそのバグ(フォールト)の実情を報告した上で,ソフトウェアエージングがLinuxにおいても現実的な課題であることを指摘する.Linuxは実用的に広く用いられているオペレーティングシステムであり,その利用範囲は組込みシステム(デジタル家電など)からスーパーコンピュータまで多岐に渡っており,その信頼性は情報化社会の安全性そのものに強い影響を持つと言ってよい.その後,オペレーティングシステムを効率的に若化するためのさまざまなアプローチについて紹介する.
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© 2014 日本信頼性学会
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