2015 年 37 巻 4 号 p. 177-184
信頼性評価に基づき設計検証を繰り返しながら,設計段階から信頼性を作り込むことは重要であるが,長時間の信頼性試験を繰り返す時間の確保が問題になっている.そこで,短期間で有効な改善につながる信頼性評価手法として,機能の安定性評価(機能性評価)の適用が進んでいる.この評価手法を適用して,信頼性が最善となる設計を実現する考え方が品質工学の中で示されている.ただし,市場出荷される製品の品質保証には,従来の統計的なデータ解析を伴う信頼性評価結果の情報を欠かすことはできない.設計検証のために品質工学を適用し,品質保証のために統計的な信頼性評価結果を活用する.