日本信頼性学会誌 信頼性
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機能的近赤外分光法(fNIRS)の医療応用
井上 芳浩
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2016 年 38 巻 4 号 p. 190-195

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抄録

近赤外分光法(Near-infrared spectroscopy:NIRS)は,生体組織内の酸素状態を計測する方法である. 特に,脳神経活動と脳血流変化とのカップリング原理に基づき,脳内の血液の酸素状態の計測により, 脳の賦活状態を測定する手法は,機能的近赤外分光法(functional NIRS:fNIRS)と呼ばれている.1993 年に脳神経活動の計測が可能であることが報告された後,fNIRS は多チャンネル化や小型化が進み,多 様な脳科学研究や臨床研究に使用されてきた.本稿では,fNIRS の医療応用として,原理,高性能型や 卓上型等の装置構成,医療機器としての規格,現在の臨床応用について述べ,fNIRS の今後の医療応用 として,リハビリテーションへの応用について展望する.

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© 2016 日本信頼性学会
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