2018 年 56 巻 1 号 p. 33-43
教育・保育制度は公的かつ専門的なものであり,専門性や質の管理および向上,社会や利用者に対するアカウンタビリティの双方の視点から評価が必要である。社会福祉分野では,伝統的なソーシャルワーク視点での評価に加え,社会福祉基礎構造改革以降,アカウンタビリティとしての評価も重視されるようになり,情報提供,第三者評価を通じた情報開示,苦情解決制度の推進などの取り組みが進んでいる。改定された保育所保育指針や幼稚園教育要領などは,教育・保育実践の評価や,質の向上にかかわる評価は記載されているが,社会に対するアカウンタビリティについては,言及されていない。自己評価,利用者評価を踏まえた第三者評価の推進と,その結果の公表が求められる。