運動疫学研究
Online ISSN : 2434-2017
Print ISSN : 1347-5827
原著
大学生におけるスポーツ系の部・サークル活動参加とストレス対処力,うつ・不安感の縦断研究:2年間(3時点)の追跡調査に基づく分析
辻 大士 笹川 修中村 信次小平 英志近藤 克則山崎 喜比古
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2017 年 19 巻 1 号 p. 24-35

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抄録

目的:大学生における部・サークル活動への参加状況と,ストレス対処力,うつ・不安感との縦断的関連性を明らかにする。

方法:ある大学の2年次進級時の全学生を対象とし,部・サークル活動への参加状況ならびにストレス対処力(sense of coherence; SOC)やうつ・不安感(K6)を調査し,3,4年次進級時にかけて追跡調査を実施した。男280名,女360名を,スポーツ系継続(112名),スポーツ系中断(74名),文化・ボランティア系継続(106名),無所属継続(167名),その他(181名)の5群に分けた。繰り返しのある2要因分散分析(5群×3時点)を線形混合モデルにより実施した。

結果:SOC,K6ともに有意な交互作用はなかった。SOCでは性,居住形態,通学時間,アルバイト時間を調整後も群間に有意差がみられた(P = 0.027)。スポーツ系継続群は無所属継続群よりも有意に高く(P = 0.017),その他群よりも高い傾向を示した(P = 0.062)。K6では群間差がある傾向がみられ(P = 0.054),スポーツ系継続群は無所属継続群よりも低い(良い)傾向がみられた(P = 0.100)。

結論:スポーツ系活動への継続的な参加は,高いストレス対処力や良好なメンタルヘルスの維持と関連することが示唆された。しかし,在学中のストレス対処力やうつ・不安感の変化に対して,参加の影響はみられなかった。

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© 2017 日本運動疫学会
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