抄録
近年,各地でインクルーシブ保育の実践が進められているが,子ども同士の関わり合いを促す保育者の専門性を一般化することは難しいとされてきた。本研究では,インクルーシブ保育において子ども同士の関わり合いを成立させるために必要となる保育者の専門性について,実際の保育場面を分析することで明らかにすることを目的とした。対象となる施設で,重症心身障害児と他児が関わり合う場面をエピソードとして取り出し,重要語句を選定した。重要語句から保育者の専門性に関わる概念を抽出した。分析の結果,インクルーシブ保育に必要な保育者の専門性として8項目の説明概念が抽出され,これらは創造力として4種類に構成された。このことから,インクルーシブ保育において子ども同士の関わり合いを促す保育者の専門性に,4種類の創造力があると考察した。