宗教と社会
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聖者の因子 : 中世インドのスーフィー聖者の事例から
二宮 文子
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2011 年 17 巻 p. 3-16

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抄録

スーフィー聖者は、インドにおいて非常にポピュラーな聖者である。本稿では、中世インドのスーフィーが、いかなる要素を以て、信者から聖者として認められたのかを分析し、スーフィー聖者を生み出した社会文化背景の理解を目指す。14世紀のスーフィー聖者、ジャラールッディーン・ブハーリーの事例からは、彼が聖者として認められた要因として、大きく三種類の要素が挙げられる。スーフィズムの修行道であるタリーカとその枠組み、サイイドやシャイフの血統、旅の経験とそれによってもたらされる物品や学識である。これら三つの要素の分析からは、スーフィー聖者はイスラーム的な聖者であること、タリーカの枠組みはスーフィー聖者だけではなく血統に由来するサイイド崇拝にも適用されていたこと、旅の経験を持つスーフィーが新奇なものをもたらす存在として崇拝された可能性が指摘できる。

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