2018 年 16 巻 4 号 p. 302-305
2014年11月22日、長野県神城断層地震が発生し、最大震度6を記録した。被災地は長野県白馬村である。村全体での被害は、死者0名、負傷者23名、全壊42棟、半壊35棟、一部損壊164棟であったが、詳細な被害調査は行われていない。そこで、本研究では地震発生時における住宅被害、地震発生時の居場所及び避難・救助活動が人的被害にどのような影響を及ぼすかを明らかにする。調査方法は住民に対するアンケート、区長及び消防団長へのヒアリングに加え、住民の地震発生前の住宅の間取り図をまとめた。人的被害に影響を与える主な要因として、増改築の有無、地震発生時にいた家の階数、避難・救助活動における住民間の連携が重要であることが明らかとなった。