2018 年 17 巻 2 号 p. 243-246
近年、学校は災害多発の影響から避難所の機能確保が重要視されており、エネルギー確保が避難生活に大きく寄与することから学校施設で自立したエネルギーシステムの構築が求められている。しかし、学校施設における避難所機能の維持に加えて、平常時の環境性や財政負担に配慮したエネルギーシステム構築のあり方は明らかでない。そこで本研究は、学校における避難所の機能確保と平常時を考慮したエネルギーシステム構築のあり方を明らかにすることを目的とする。まず、避難所の課題を明らかにし、避難所の機能維持に向けたエネルギー需要を把握する。そして、機能維持レベルに対応したエネルギーシステム構築と導入したシステムが平常時に与える効果をCO₂削減効果・省エネ、経済性の観点から明らかにした。