2026 年 24 巻 4 号 p. 686-692
本論文は東日本大震災後に指定された災害危険区域において,元居住者による跡地利用を対象とし,これらの跡地がどのような場所として再生したのか,またその計画的意義および復興における意義について検討するものである. 災害危険区域に指定された土地を活用して活動を行う元居住者を対象に,2026年にインタビューおよび現地調査を実施し跡地の再編過程を分析した. その結果,災害危険区域における元居住者による跡地利用は交流の場,雇用の場,学びの場という3つの機能を創出していることが明らかとなった.さらに活動を通して元居住者にとって心の復興を行う場所としての再生にもつながっていることが示唆された. 本研究は,今後の復興過程においても重要な課題となる跡地利用のあり方に関して,元居住者による主体的な跡地利用が有する可能性について論じるものである.